フロクロ Frog96
1. 響 (ひびき) [SOUND]
Q:2025 年、世界のノイズに塗りつぶされることなく、心に深く、静かに突き刺さった「音」。A:2025 年は、日本での「nerdtronics3」、中国での「音 MAD 華」のように、音MAD にフィーチャーしたライブイベントが開催された年でもあった。nerdtronic3 は DJ として現地で参加し、音MAD華も有志によるライブビューイングを日本で見たが、商業のラインに乗らないアンダーグラウンドなカルチャーだからこそ生まれてくる意欲的な試行の連続に圧倒された。音 MAD のみならず、さまざまなネットカルチャーにフォーカスしたライブイベントが芽吹いた年でもあった。表現と体験のチャンネルが増えるのは、とてもワクワクすることだ。
2. 景 (ひかり) [MOMENT]
Q:誰かと、あるいは自分自身と「繋がった」と感じた 2025 年のライブ光景。A:月ノ美兎のワンマンライブ『paper rabbit』には圧倒された。持ち曲それぞれの魅力を最大限引き出す緻密なセットリストに、考え抜かれた演出の数々。一曲一曲に遊び心あふれるサプライズが仕込まれていて、リスナーの期待をすべて満たしながらも、同時に予想を裏切ってくる。間違いなくVTuberによるライブの最高峰だろう。人を楽しませるというのはなんと素晴らしいことか、という気持ちになった。
3. 航 (わたる) [FICTION]
Q:年間を通して、創作の糧、あるいはメンタリティ座標となった作品。A:日本のクリエイティブディレクター、映像作家である佐藤雅彦の展示には大きな刺激を受けた。彼が80〜90年代に手がけたCMが上映されている部屋があったのだが、30 年も前の CM を前にして幼稚園児くらいの子供がずっと笑っているのだ。何かと流行に揉まれる日々の中で、真に強度のある表現は時代を超えて心に刺さるのだと肌で理解し、背筋が伸びた。
4. 触 (ふれる) [MATTER]
Q:制作や日常生活に温かさを与えてくれて、身体の一部のように馴染んだ「モノ」。A:2025 年は作業場の隣にウォーターサーバーを設置してみたが、これが非常に良かった。元から水分補給は多めにするタイプで、一日中ひたすら緑茶を飲みながら作業するのでとても助かった。集中力とは安定した血流と酸素供給のことだと信じているので、水分補給は散歩や入浴とともに欠かせない習慣だ。
5. 律 (リズム) [CONTINUITY]
Q:激しく動く時代の中で、変えずに続けてきた「自分だけの儀式」。A:2025 年ははっきり言って大不調の年で、1年を通して活動量が大きく減ったが、だからこそ自分の意識を保つために必要なルーティンについても考えることが多かった。
一番良かったのは銭湯やサウナに行くこと。インターネットとの接続を断ち、じっくりと頭の中を整理するをする時間になる。1時間ほどの入浴の後は必ず意識がスッキリして集中力が上がっている。今では日常を保つのに欠かせない時間となった。
一年の余韻を胸に、私たちは2025年の足跡を振り返ります。本プロジェクト『Traces』には、国境や言語を越え、アジアを横断する音楽家とその歩みを支える共鳴者たち、総勢30名超が集結しました。
5つの漢字に託された、私たちが大切にしてきたもの。
個々の記憶に深く宿るぬくもりをアーカイブし、リスナーや読者へと届けていく。
The Artists:
「響、景、航、触、律」
The Pro-Voices:
「兆、韻、拓、伴、芯」
正解のない、不安な時代だからこそ。
この言葉たちが、小さくともしなやかな「可能性」の種となることを願って。
分断を越え、新しい時代の「輪郭」を、共に手繰り寄せるように。
5つの漢字に託された、私たちが大切にしてきたもの。
個々の記憶に深く宿るぬくもりをアーカイブし、リスナーや読者へと届けていく。
The Artists:
「響、景、航、触、律」
The Pro-Voices:
「兆、韻、拓、伴、芯」
正解のない、不安な時代だからこそ。
この言葉たちが、小さくともしなやかな「可能性」の種となることを願って。
分断を越え、新しい時代の「輪郭」を、共に手繰り寄せるように。
Curation:Zing
Edit:neciak
Design:10000
Edit:neciak
Design:10000
ボカロP、映像作家、プランナー。
広告企画を行う傍ら、個人ではボカロPとしての楽曲制作やアーティストへの楽曲提供、映像制作、DJとしてのイベント出演などを行う。特定の表現媒体にとらわれず、手段やメディアを接着・越境することによって生まれる新しい体験を設計する。
textur3 2024-2026