Lycoriscoris
1. 響 (ひびき) [SOUND]
Q:2025 年、世界のノイズに塗りつぶされることなく、心に深く、静かに突き刺さった「音」。A:Christian Loffler は新譜、旧譜問わずどのタイミングでも影響を与えてくれました。
彼の音楽は足すことでなく引くことで成り立っており、最低限の構成で成り立っているところが素晴らしい。
少ない音数の中で、どの音も必然のように鳴っていてそれぞれ個々の音の純度がとても高いと思います。
2. 景 (ひかり) [MOMENT]
Q:誰かと、あるいは自分自身と「繋がった」と感じた 2025 年のライブ光景。A:Grandbrothers のサポートでヨーロッパをめぐったのは素晴らしい経験でした。ヨーロッパ 13 都市をバスで移動。初めての経験だったので不安もありましたがとてもワクワクしました。彼らとスタッフのプロフェッショナルさ、この手の音楽のシーンの規模の大きさにも感動したし、なによりヨーロッパのオーディエンスの懐の深さに本当に感動しました。
3. 航 (わたる) [FICTION]
Q:年間を通して、創作の糧、あるいはメンタリティ座標となった作品。A:正直なところ、最近では本当に読書をしなくなってしまったし映画も観なくなってしまった気が、、このところずっと本当に音楽を作るか聴くか、あとは散歩するかドライブするかの人生。元々音楽以外の芸術作品に触れることは大好きなタイプなのですが、ショート動画が出てきたしまったせいで長尺のものが観られなくなるという悲しき現代病にまんまとかかってしまいました。ただショート動画が一概に悪いとも思えなくて、例えばショート動画の中でもその数秒でものすごく心を吹き飛ばしすような作品を作るアーティストが多数いるし、長尺のものでしか味わえない感動もあるようにショートのその短い尺の中でしか味わえない感動もある。逆に同時にものすごく心を疲弊させるコンテンツもありますが。
ともかく今は音楽を作ること、聴くことに一番興味があるみたいです。また再び近いうちに映画や本にも触れてみようかなと思います。
4. 触 (ふれる) [MATTER]
Q:制作や日常生活に温かさを与えてくれて、身体の一部のように馴染んだ「モノ」。A:2025 年は断捨離の年でした。
僕はちょっと注意散漫なところがあるので「モノをたくさん所有すること」で「自分に本当に必要なモノ」がボヤケてしまう、ということ事に気づきはじめて。
自分にとってしっくりこないモノを「いつか使うかもしれない」とか「ブランド性」みたいなものだけで所有するとそれが本当意味で僕の人生を豊かにしてくれるかどうか分かりづらくなるというか、、
もしそれをなんとなくで所有している部分があるとすればそれは「今の自分には必要ないモノ」なので無理をして持っていたりする必要はないのではないかな、と。
特に僕は情報が頭の中にたくさんあると混乱しやすいみたいなので、自分のためにも自分の身の回りにあるものはなるべくシンプルにしてあげる必要があるようなのです。
所有していた殆どの楽器を手放した 2025 年。それでも使い続けた楽器はシンセサイザー、Prophet Rev2 です。このシンセサイザーは音の大元の部分はデジタル制御で、乱暴に言えば元々の音質は少々硬め、僕の好きなオーガニックなサウンドではないのですが、音を変化させるフィルターはアナログだし、さらに音色に変化をつけられるポイントが他のシンセサイザーと比べて数多く存在するので、そのポイントで硬めな元々の音色を十分に柔らかくすることができるし、メモリーも大量に保存できる。その大量に保存した音色からその日の気分にあった音色を選択できる。まさにデジタルとアナログのいいところをとったハイブリッドのような楽器なのでとても気に入っています。
2025 年はたくさん楽器を手放した代わりにこの楽器でたくさんの音色を作りました。
5. 律 (リズム) [CONTINUITY]
Q:激しく動く時代の中で、変えずに続けてきた「自分だけの儀式」。A:これは儀式ではないのですが、考え方。
先述の所有物を手放すことにも通じるんですが、自分が本当に「やりたいこと」や「好きなこと」ってなんだろうなって、しっかり考えるように心がけることにしたんです。こういった行為や考え方の積み重ねが自分の作りたい音を明確にしていくと信じて。生きていくために仕方なくやらなきゃいけないことって残念ながら数多くあって、それでもその中から「これはもう必要ないかな」「心から気持ちが動かないな」ってものはなるべくやらないことに心がけた。そんな2025年でした。
一年の余韻を胸に、私たちは2025年の足跡を振り返ります。本プロジェクト『Traces』には、国境や言語を越え、アジアを横断する音楽家とその歩みを支える共鳴者たち、総勢30名超が集結しました。
5つの漢字に託された、私たちが大切にしてきたもの。
個々の記憶に深く宿るぬくもりをアーカイブし、リスナーや読者へと届けていく。
The Artists:
「響、景、航、触、律」
The Pro-Voices:
「兆、韻、拓、伴、芯」
正解のない、不安な時代だからこそ。
この言葉たちが、小さくともしなやかな「可能性」の種となることを願って。
分断を越え、新しい時代の「輪郭」を、共に手繰り寄せるように。
5つの漢字に託された、私たちが大切にしてきたもの。
個々の記憶に深く宿るぬくもりをアーカイブし、リスナーや読者へと届けていく。
The Artists:
「響、景、航、触、律」
The Pro-Voices:
「兆、韻、拓、伴、芯」
正解のない、不安な時代だからこそ。
この言葉たちが、小さくともしなやかな「可能性」の種となることを願って。
分断を越え、新しい時代の「輪郭」を、共に手繰り寄せるように。
Curation:Zing
Edit:neciak
Design:10000
Edit:neciak
Design:10000
プロデューサー、ライブアクトのYunosuke Senooのプロジェクト、Lycoriscoris。
国内レーベルより作品をリリースした後、ドイツのKOMPAKTのKXシリーズからEPをリリース。その後イギリスのAnjunadeepよりリリースされた作品はBBC、DUMMY、KEXP、NTS Radioなど世界中のメディアでで紹介された。Seven Villas、NORR、Just This、Reflections、Moderna RecordsなどのレーベルからEP作品をリリース後、2025年5月、Christian Löffler率いるドイツのKi Recordsより4年ぶりとなるフルアルバムを発表。
東京、上海、ソウル、パリ、マドリード、トリノなど国内外のクラブやバー、野外フェスなどに出演している。
電子音や生楽器、環境音など様々なサウンドを有機的にブレンドし、エモーショナルでノスタルジックなエレクトロニカ・アンビエントミュージックを追いかけて、音楽を発信し続けている。
textur3 2024-2026