假日貞操
Virgin Vacation
1. 響 (ひびき) [SOUND]
Q:2025 年、世界のノイズに塗りつぶされることなく、心に深く、静かに突き刺さった「音」。JWH:今年は Sun Ra や Pharoah Sanders のような、昔のスペーシーでスピリチュアルなジャズをあらためて聴き直しています。自分たちが最近書いている曲にも、その影響が少し現れていると思います。
Step:2025年に Primavera Sound を観ましたが、中でも「Floating Points」「Stereolab」「IDLES」のライブがとても素晴らしかったです!
Wing:自分のSpotifyの2025年年間まとめによると、一番再生回数が多かったのは 「beabadoobee」の『Talk』でした。
Kuro:音楽よりも自然の音を聴いています。世界があまりにも騒がしすぎるからえん。
2. 景 (ひかり) [MOMENT]
Q:誰かと、あるいは自分自身と「繋がった」と感じた 2025 年のライブ光景。JWH:北京と天津のツアーから戻り、その後に香港ジャズ・フェスティバルで演奏しました。屋外ステージで、街のスカイラインを背にしてのライブ。何百人もの観客が集まってくれて、本当に素晴らしい雰囲気でした。
Step:観客の方が自ら声をかけて話しかけてくれる度に、みんなと知り合えたことが本当にうれしいと感じます。
Wing:たぶん、アジアツアーの最後の公演ですね。フィリピン・マニラ市内の中華レストランでライブをしました。主催者がわざわざ巨大な「V」の字のオブジェを2つ制作してくれたので、その「V」の前で観客と一緒に記念写真も撮りました。
Kuro:天津の「活水音楽祭」で、酔っぱらってドアにぶつかり前歯を2本折ってしまいました。なかなか強烈な身体的記憶で、ある意味「一生忘れられない」出来事ですね。幸い、すべて演奏後のことでした。
3. 航 (わたる) [FICTION]
Q:年間を通して、創作の糧、あるいはメンタリティ座標となった作品。JWH:今年は 『The Book of the New Sun』を読み返しました。おそらく、これまで読んだ中で最も驚異的なSFシリーズです。難解で文学的、そして幻想的で、読者自身が解き明かすべきパズルのようでもあり、同時に長く浸っていたくなる魅力的な世界でもあります。
Step:今年公開された映画『The Phoenician Scheme』と、ドラマ『Gen』、それから『The Bear』。
Wing:登山シミュレーションゲーム『Cairn』
Kuro:『ひゃくえむ。』のアニメ版。映画的な映像言語をうまく使いこなしている作品を久しぶりに観ました。本気で作品作りに専念する姿勢は、どのメディアでも貴重になってきていますね。
4. 触 (ふれる) [MATTER]
Q:制作や日常生活に温かさを与えてくれて、身体の一部のように馴染んだ「モノ」。JWH:モジュラーシンセには底なしに魅了されています。音楽を創造的に探求し、その過程で新しいアイデアに出会うための素晴らしい方法ですね。
Step:コンパクトカメラ。友達の面白い瞬間や笑える表情をパシャッと撮るのに使っています(笑)。
Wing:バスケットボール🏀
Kuro:物に対する病的な感情依存を断ち切ろうと努力している最中なので、特にありません。
5. 律 (リズム) [CONTINUITY]
Q:激しく動く時代の中で、変えずに続けてきた「自分だけの儀式」。JWH:とてもありきたりな答えだけど、毎朝一番にするのはコーヒー豆を手挽きして、ドリップコーヒーを淹れて飲むこと。時間があれば屋上に上がって、日の出を眺めながら飲みます。
Step:しっかりとした紙の手帳にスケジュールを書き込むこと。
Wing:生活面では、毎日少なくとも1時間はバスケットボールをします。ライブ面では、ギターピックを少なくとも3枚はシンセの上に置いておきます。運転する時は必ずサングラス、寝る時はアイマスクと耳栓が必須です。
Kuro:どれも続けられません。意志がとても弱いので。好きなことと言えば、夢を見ることくらいですね。
一年の余韻を胸に、私たちは2025年の足跡を振り返ります。本プロジェクト『Traces』には、国境や言語を越え、アジアを横断する音楽家とその歩みを支える共鳴者たち、総勢30名超が集結しました。
5つの漢字に託された、私たちが大切にしてきたもの。
個々の記憶に深く宿るぬくもりをアーカイブし、リスナーや読者へと届けていく。
The Artists:
「響、景、航、触、律」
The Pro-Voices:
「兆、韻、拓、伴、芯」
正解のない、不安な時代だからこそ。
この言葉たちが、小さくともしなやかな「可能性」の種となることを願って。
分断を越え、新しい時代の「輪郭」を、共に手繰り寄せるように。
5つの漢字に託された、私たちが大切にしてきたもの。
個々の記憶に深く宿るぬくもりをアーカイブし、リスナーや読者へと届けていく。
The Artists:
「響、景、航、触、律」
The Pro-Voices:
「兆、韻、拓、伴、芯」
正解のない、不安な時代だからこそ。
この言葉たちが、小さくともしなやかな「可能性」の種となることを願って。
分断を越え、新しい時代の「輪郭」を、共に手繰り寄せるように。
Curation:Zing
Edit:neciak
Design:10000
Edit:neciak
Design:10000
2018年に結成。メンバーは Step(ドラム、エレクトロニクス)、Wing(ギター、シンセサイザー)、James(ギター)、Kuro(ベース)。
リズム感のあるアレンジとライブでの即興演奏を駆使し、サイケデリックな音響風景を生み出すことを得意とする。もし音楽が言語だとするなら、「假日貞操」の演奏は、両極端な考えを持つ2人が対話を試みているかのよう。
一方で、構造の簡潔さと論理性を重視したアレンジ、クラウトロックにも通じる推進力、多彩で途切れることのないリズムとメロディ。もう一方では、束縛されることなくフリージャズや即興的なニュー・ミュージックを織り交ぜつつ、調性音楽の概念から離れ、即興演奏を重視しながら、構造と非構造のあいだを行き来する。
textur3 2024-2026