1. 兆 (きざし) [INSIGHT]

Q:「何かが変わる、新しい何かが始まる」を覚えた瞬間、ムーブメント、あるいは音楽作品。

A:AI の進化によって、AIによるビジュアル表現は当初のいかにも“偽物”らしい画像から、今では指示に応じてよりリアルな画面、さらには雰囲気や感情までも再現できる段階にまで進化しました。

これは映像の分野でも同様で、多くの MV 制作に AI が取り入れられ、工業化された制作プロセスに対して、ある種の解放をもたらしています。




2. 韻 (のこる) [ENERGY]

Q:熱量だったり一体感などに、心底圧倒された 2025 年の現場光景。

A:神聖かまってちゃんの、中国初ツアーのステージ。

ボーカル・の子が見せる凄まじいパッション。首に浮き上がる青筋、曲がクライマックスに達する瞬間に剥き出しになるその眼差し。特に「僕の戦争」が響き渡った瞬間、会場全体が沸騰し、制御不能なほどの熱量に包まれました。





3. 拓 (ひらく) [PERSPECTIVE]

Q:年間を通して出会ったあらゆる表現の中で、視野を広げてくれたり、良き刺激もらったもの。

A:「HADES II」ですね。普段あまりローグライク系のゲームは遊びませんが、この作品にはすっかりハマってしまい、長いこと夢中になってプレイしています。




4. 伴 (あいぼ) [TOOL]

Q:ハードな現場、日常、執筆など支えてくれたり、「一緒に戦ったな」と思う2025年の「相棒」。

A:新しく買った無印良品のスクエア型ショルダーバッグ。肩のストラップがとても幅広で、背負うとまるでお坊さんのような佇まいになります。ショルダーバッグとして使うなら、幅広のストラップの存在は本当に重要だと実感しました。



5. 芯 (どだい) [CONTINUITY]

Q:時代の激流の中で、これだけは守り抜いた「自分なりのルーティン」。

A:大好きなシンチウベイ(※中国で長く愛されている、サクサクのパフとチョコクリームが詰まった定番のカップ菓子)を食べて、ひと息つくこと。








一年の余韻を胸に、私たちは2025年の足跡を振り返ります。本プロジェクト『Traces』には、国境や言語を越え、アジアを横断する音楽家とその歩みを支える共鳴者たち、総勢30名超が集結しました。

5つの漢字に託された、私たちが大切にしてきたもの。
個々の記憶に深く宿るぬくもりをアーカイブし、リスナーや読者へと届けていく。

The Artists:
、景、航、触、律」

The Pro-Voices:
「兆、韻、拓、伴、芯」

正解のない、不安な時代だからこそ。
この言葉たちが、小さくともしなやかな「可能性」の種となることを願って。
分断を越え、新しい時代の「輪郭」を、共に手繰り寄せるように。


Curation:Zing
Edit:neciak
Design:10000





徐盛哲 Xu Shengzhe

遼寧出身、現在は北京在住・活動中のフリーランス写真家。

これまでに『Jiazazhi(仮雑誌)』『T』『NOWNESS現在』『悦游(Conde Nast Traveler)』『国家地理(ナショナル ジオグラフィック)』『新週刊』『財新週刊』『第一財経』『孤独図書館(アラニア孤独図書館)』『正午(正午ビジュアル)』『アラニアポスト(Aranya Post)』『NetEase看客(网易看客)』などに作品が掲載。

主な作品に『北方で思うままに育つ(在北方肆意生长)』『南方を散歩する(在南方散步)』『network(ネットワーク)』『鋼鉄のカタツムリ(钢铁蜗牛)』『東北の虎(东北老虎)』がある。




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